■やる気のない年配社員と生産的な1on1をするためのテーマ3選

定年まであと5年ぐらい、もう昇進はないだろうし、本人も目指していない。

大過なくサラリーマン生活をまっとうし、退職金を満額もらえればそれでいい。

挑戦しようとしない、

新しい事を覚えようとしない、

めんどくさいことからは逃げる、、

そんな年配の部下を持つ若いマネージャーも多いのではないでしょうか?

「それなら、もう辞めてほしいんだけど、、」

仕事熱心なあなたなら、正直そう思うことでしょう。

辞めてもらうのも1つの手です、しかし、なかなかそうもいきませんよね、、

「会社に居るなら、もうチョットやる気を出して欲しい、、」

そう思って1on1をやっても、のれんに腕押し、ヌカに釘、、

どうしたらいいんだろう、、

そんな若いマネージャーの方にこの記事を読んでいただきたいです。

人は変えようと思っても変わりません、特に年配の方を変えようとしても大抵は無駄な努力に終わります。

しかし、矛盾するようですが、人は変わります。何歳になっても。

今回は、やる気の無い年配社員と生産的な1on1をするためのテーマ3選をご紹介いたします。

この記事が悩めるあなたのヒントになればうれしいです。

目次

インタビューする

年配の社員は、いろんな経験をしています。

今では考えられないような過酷な経験。その反対の天国のような美味しい話。

そんな中で、大活躍した時もあったでしょうし、大失敗したこともあったでしょう。

ノリノリだった時期もあれば、落ち込んでいた時期もあるでしょう。

とても慕っていた上司もいたでしょうし、その真逆の上司もいたでしょう。

そんな”ピーク”と”どん底”に焦点をあてて、インタビューするのです。

「〇〇さんが、今までで一番面白かった仕事はなんですか?」

「〇〇さんが、今までで一番良かった時期はいつですか?」

「〇〇さんが、一番つらかった経験てなんですか?」

あとは傾聴の技法をつかい、興味をもって深堀りしていけば、きっと、昨日のことのように語ってくれるでしょう。

その際、話の信憑性は気にしないでください。

エピソードについての評価判断も無用です。

とにかく、ありありと思い出を語ってもらえればそれで良いのです。

これをするだけでも、年上の部下とあなたの関係性に変化が生まれ

そのことによって普段の仕事にもポジテイブな影響がでるはずです。

しかし、これでは居酒屋で昔話を聞かされてるのと変わらないですよね、、

ここは1on1ですから、もう一歩進めましょう。

こんな質問をしてみましょう。

「そんな経験をした〇〇さんから見て、今のチームの状態はどうみえますか?」

ピークやどん底を思い起こした直後のこの質問は、彼の現状認識に新しい視点を与えるきっかけになります。

そのことが、自身の身の振り方を自ら調整するキッカケになります。

逆に相談してしまう

例えば、こんなふうに相談してみてください。

「まだ、正式には発表されてないんですけど、会社は〇〇っていう方針でやってくみたいなんですよ、、ウチの課はどうしたらいいでしょうかね、、」

あるいは、

「今度うちの課で、〇〇○をやりたいと思っているんですけど、上手くいくでしょうか?」

相談された側としては悪い気はしません。

”自分は信頼されているんだな”

”自分は重要視されているんだな”

そんな気持ちになります。

そして、自分を信頼し、重要視してくれるあなたを、同じ様に信頼し、重要視するようになります。

また、他者にアドバイスをすれば、ひるがえって、自らの行動をかえりみざるを得なくなります

そのことが、彼の行動にポジティブな影響を与えることになります。

これは、年配の部下だけでなく、若い部下にも有効な手法です。

特に、自己肯定感が低い社員は、これで元気になったりします。

最後の瞬間をイメージする

私のサラリーマン時代の経験ですが、それまで、あまりモチベーションが高くなかった年配の方が、定年まで後1年となったときに、急に働きぶりが変わったのを覚えているます。

なにがあったのでしょうか?

”定年後に、少しでも良い処遇で再雇用してほしい”

そんな計算が働いたのかもしれません。

それはそれで、良いことです。

ただ、それだけではないようです。

”サラリーマン人生の最後はこんなふうに終わりたい”

”長年勤めた会社に何かを残したい”

残り1年となったときに、定年が現実的にイメージできるようになり、そんなことに思いを馳せるようになったのでしょう。

最後の瞬間を思い描くとこよって、今の在り方が変わる。

そして行動が変わる。

あなたも、そんな経験ありませんか?

のこり5年となった部下と、1on1の中で”定年の日にどんなふうで在りたいか”語り合ってみましょう。

話題を振りにくかったら、まず、あなたの理想の最後から話すと、部下も話しやすくなりますよ。

部下が自身の最後をありありとイメージ出来るように、傾聴しながらいろんな質問をしてあげてください。

あなたにとっては、まだだいぶ先の話になるかもしれませんが、あなたにとってもたいへん有意義なワークになるでしょう。

イメージは、語っているうちに解像度が上がります。

よりはっきりとした最後のイメージが、より強く今の在り方に訴えます。

まとめ

やる気の無い年配社員と生産的な1on1をするためのテーマ3選

いかがでしたでしょうか?

人を変えることはできませんが、見えているものが変われば、嫌でも変わってしまいます。自分自身に対する認識が変われば、自然に行動が変わっていきます。

それは、何歳であろうと同じです。

今回ご紹介した3つのテーマの肝はそんなところにあります。

あなたと部下が置かれている状況や関係性にあわせて、

アレンジして使ってみてください。

追加で1つ、アドバイスです。

年配の方との1on1でアクションを決めたり、コミットしてもらうのは無理にやらないほうがいいかもしれません。じっくりいきましょう。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

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この記事を書いた人

経営者・管理職・リーダーを対象に年間400回以上の1on1を実施。あの手この手で企業の対話文化を盛り上げています。静岡に住みながら、主にzoomで全国のクライアント様をサポート。伺いして集合研修をおこなったり、アウトドアでの研修も提案しています。

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